【 PRYNTRIP Vol.5 】言葉にはならない会話を交わせることが、きっとひとりで旅をする魅力(鹿児島編)

2018/01/10

普段、あまりひとりで旅をしない人が「ひとり旅」と聞いて連想するのは、どんな旅だろう。
読みかけの本をカバンいっぱいに詰めて、頭にしまったたくさんの悩みとひとつずつ静かに向き合って、紐解いていく。そんな「自分自身とする旅」だろうか。

実はひとり旅は、思ったほど自分と対話する時間がすくない。
街もお店も、そして人も。予想以上に「わたし」という他の土地からの侵入者に、興味を持ってくれるからだ。

PRYNTRIPVol.5 鹿児島編

さむいさむい冬。しびれるような寒さから逃げ出すように、南へと足を運ぶ。急遽、旅の目的地として決めた鹿児島もまた、いろんなものと対話をした場所だった。

鹿児島は、年間を通した平均気温がおよそ18度。海もあり、山もある。島々は600を超える、まさに「自然のパラダイス」だ。

フェリーでゆるり桜島に渡った日も、真っ青な海が燦々とそそぐ太陽の光に反射して、キラキラ光る。

「運が良いと、たまにイルカの群れが見れるよ」と、連れてきてくれた男の子が、話をしてくれた。

「ようこそ。いらっしゃい」
船を降りて島に踏み入れたわたしたちを、豊かな自然と、しんと冷えた空気が迎えてくれる。

「火山とともに生きる土地」と聞いていたから、こんなに豊かな植物たちがともに暮らしていることに驚く。
思わずカメラのシャッターを切ると、そこからゆっくり、その土地との会話がはじまった。

どれくらいの年月をかけて、この場所ができたのか。
植物たちはどうやって、この土地に根をはったのか。
大自然たちと共存して生きているのは、どんなひとたちなのか。

しっかりと、地球と一緒に呼吸している土地を、全身全霊で感じてみる。

そんな風に、言葉にはならない会話をしていると、やっぱりひとりぼっちにはどうしても、なれないのだ。

滞在中、桜島以外にも鹿児島をふらりふらり、気の向くままに旅をした。
ふと、何か向こうからわたしに興味を持ってくれたような、そんな自分の中の「何か」に触れたときに、シャッターを押す。

カシャッと、小気味良い音が冬の寒い空気を切る。

会話が生まれた瞬間は、そっと手の中に

シャッターをおろさなければ、生まれなかった縁。彼らと交わした音にならなかった言葉たちを忘れないように、Pryntで手のひらに残してみる。



鹿児島は、目が合うと、言葉にはならない会話がはじまる場所

1週間滞在して感じたのは、この場所は、独特な懐っこさを持っていること。ふといつも張っている気をゆるめると、人も自然も、たのしげに話しかけてくれる。

なんだかいつの間にか頭の中がすこし、軽くなったような気がする。

きっとひとり旅は、結果、そうして周りのものと対話することで「自分の中の自分」と向き合うことができるのだろう。だから旅はやめられない。

さあ次は、どこにでかけよう。

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PRYNT magazine編集部

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